北海道さけ・ますふ化場研究報告 1-50号総目録データベース

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サケ Oncorhynchus keta (Walbaum) の初期生活に関する生態学的研究

連番 317
L-NO 40-4
表題 サケ Oncorhynchus keta (Walbaum) の初期生活に関する生態学的研究
著者 帰山雅秀
発行年 1986
誌名 北海道さけ・ますふ化場研究報告
巻(号) (40)
31-92
索引 サケ,卵,仔魚,稚魚,幼魚,初期生活史,生態,成長,食性,回遊,骨格形成,鱗形成,発育段階,本州太平洋沿岸,北海道,
要約 北海道と東北三陸沿岸におけるサケの初期生活期における生活史パターンが形態,発育,成長,分布,移動および摂餌生態に基づいて明らかにされた.孵化後の初期生活期におけるサケの発育段階が,形態変化,内部骨格の形成,消化管の形成などから,仔魚(尾叉長以下同 20-38 mm),稚魚(38-50 mm),前期幼魚(50-80 mm)および後期幼魚(80-120 mm)に分けられた.仔魚の生活様式は,エネルギー源を卵黄に依存する内部栄養期で,運動などの消費エネルギーを最小限にとどめ体組織を造成させ,高い残余エネルギーを卵黄に残したまま浮上すると定義された.河川生活期の稚魚期の生活様式は,早期浮上個体の長期河川残留という先住効果と,流れに定位して流下する生物を無選択に摂餌する待ち伏せ型の摂餌パターンと定義された.前期幼魚期は河川生活期から海洋生活期への移行期と位置づけられた.後期幼魚期は沖合移動期と位置づけられるが,その生活様式は大型個体の先行移動という移動パターンと大型餌生物を広域的に探索し選択的に摂餌するという広域探索型の摂餌パターンと定義された.初期生活期におけるサケの生活様式は成長量に見合う餌生物や生息空間といった彼らの資源を求めての回遊であり,生存のための環境への適応であり,その生活型は河川型,索餌回遊型および逃避移動型と分類された.
言語 In Japanese with English summary
入力者 MK

研究報告本文へのリンクpdf9213KB

カウンター 最終更新日 : 2006/01/16