連番 | 362 |
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L-NO | 49-2 |
表題 | 北太平洋およびベーリング海に分布するサケ属魚類5種における粘液胞子虫 Myxobolus arcticus の寄生率の比較 |
著者 | 浦和茂彦・長澤和也 |
発行年 | 1995 |
誌名 | 北海道さけ・ますふ化場研究報告 |
巻(号) | (49) |
頁 | 11-19 |
索引 | サケ,カラフトマス,ベニザケ,マスノスケ,ギンザケ,未成魚,親魚,延髄,寄生虫,粘液胞子虫類,Myxobolus arcticus,寄生率,生物標識,北太平洋,ベーリング海, |
要約 | 粘液胞子虫Myxobolus arcticusは,淡水中でサケ科魚類に感染し,延髄など神経組織で胞子を形成して宿主のほぼ一生を通じて寄生する.北太平洋およびベーリング海で漁獲されたサケ属5魚種におけるM. arcticus胞子の寄生率を比較した.北西太平洋における寄生率は,マスノスケ (57.5%),ベニザケ (30.4%) とギンザケ (18.8%) で比較的高かったが,サケでは低く (6.7%),カラフトマスには寄生がみられなかった.これらの結果は,各魚種の降海するまでの淡水生活様式の違いに原因し,淡水生活期間の短いサケやカラフトマスでは感染の機会が少ないため寄生率が低いと推定された.マスノスケにおける本虫の寄生率は,海域により明らかな差がみられ,北太平洋の東経170°より西側の海域で高く,北太平洋東部およびベーリング海では著しく低かった.この結果は,マスノスケにおけるM. arcticusの寄生が地理的に限定されていることを示唆し,本虫は海洋に分布するマスノスケの大陸起源を判別する標識生物として使える可能性が高い. |
言語 | In English with Japanese summary |
入力者 | SU |
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最終更新日 : 2006/01/16