NASREC:独立行政法人 水産総合研究センター さけますセンター
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平成19年度さけますセンター運営会議

  • 日時 平成20年2月14日(木) 16:00〜17:30
  • 場所 さけますセンター会議室
  • 出席者所属機関及び人数
    • 外部委員 6名(うち代理1名)
    • 水研センター(本部)5名、(研究所)3名、(さけます)13名
議題等 結果の概要
(1)平成19年度さけますセンター事業報告について 野川業務推進部長から、別添1の「平成19年度事業報告」を説明した。これに関して外部委員から意見等はなかった。
(2)平成19年度さけますセンター小課題評価会議の結果について 奈良業務推進課長から、別添2の「平成19年度さけますセンター小課題評価会議結果」について説明した。これに関して外部委員から意見等はなかった。
(3)さけますセンター等に対する要望について まず、養殖研究所札幌魚病診断・研修センターの大迫センター長から業務内容の紹介を行った後、本会議に出席している日水研、東北水研、養殖研及びさけますセンターの他、水産総合研究センター全体に対しての意見・要望等を聴取した。概要は以下のとおりである。
  1. 「研究が栄えて産業が滅ぶ」との言葉もきかれ、水研センターの研究は、産業育成を通じ国民に貢献するのがその役割と思うが、説得力を持つのは科学的な事実である。特にさけますは、国際的な魚種であり、科学的研究を行っているから対外的に日本の主張が認められている。研究は、産業を滅ぼすものではなく、今後とも国内の技術開発に偏らず、高度な研究の推進が重要と考える(谷口委員)。
    (回答)日本のみが公海における調査を行っており、誇るべき点と思う。ロシアへの入漁料支払いについて、調査結果に基づく科学的な根拠で反論しているところでもある。国際会議で対応できる研究人材育成を含め、関連調査研究の予算確保が必要である (関部長)。一方、我国のさけます資源造成にはふ化放流が必須であり、その技術水準の維持も重要と考えている(野川部長)。
     
  2. 「人づくり(技術者養成)」が重要と考える。岩手県ではサケやアワビの増殖を民間へ任せた結果、資源レベルが低下している。民間を指導できる公的な術者をなくすべきではないと考える(伊藤委員)。
    (回答)岩手県はサケ増殖事業の歴史が古いため、場所によっては独自のやり方もあり、指導をすぐに受け入れない場合もあるが、何度も通い地道な努力を続ける考えである(東北水研:八木澤課長)。
     
  3. 個体群維持のふ化放流には条件を設定しているが、民間の協力体制はどのようなっているのか(谷口委員)。
    (回答)北海道及び(社)道増協に協力要請を行うと共に、民間増殖団体にも理解を求め、条件を満たしたふ化放流を実施している(奈良課長)。
     
  4. 北海道のふ化放流については、さけますセンター、北海道、道増協とのそれぞれ役割分担の下で進められている。北海道においても技術の継承が大事と考えており、特に技術水準の低い地区のバックアップが必要である(小野寺参事)。
    (回答)さけますセンターは、技術者育成を担えると考えている。今後、民間増殖団体から人を受け入れて技術者を養成すること等も考えられるのではないか(井貫理事)。
     
  5. 広域連携さけ・ます資源造成事業(水産庁の補助事業)では、本州鮭鱒は岩手県及び北海道以外の小さな民間増殖団体の事務局であるが、ふ化場従事者の高齢化が進み、技術の伝承が危惧される(吉崎委員)。
    (回答)特に日本海側の民間ふ化場の高齢化が進んでいる。技術普及を図りながら、ふ化場毎の管理に見合ったマニュアルの作成に取り組んでいるところである(日水研:清水課長)。
     
  6. 道立水産孵化場も独法化の方向であり、研究体制、民間指導も含めさけますセンターと連携して進めて欲しい。 (大畑委員)
    (回答)役割分担を明確にしながら、それぞれの機関が業務を行うことが重要と考える(須田コーディネーター)。
     
  7. 30年前のさけます事業は、物量作戦的に進められていたが、今は調査研究で得られた科学的根拠に基づいて、資源管理の努力がなされており高く評価したい(谷口委員)。