NASREC:独立行政法人 水産総合研究センター さけますセンター
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平成20年度さけます関係研究開発等推進特別部会

さけます関係研究開発等推進特別部会報告書

会議責任者 さけますセンター所長

1 会議日時及び場所

  • 平成20年8月1日(金)9:30〜17:30
    • (さけます関係研究開発等推進特別部会−さけます研究部会    9:30〜14:00)
    • (さけます関係研究開発等推進特別部会−さけます成果普及部会 14:30〜17:30)
  • ホテルライフォート札幌(札幌市中央区南10条西1丁目)

2 出席者所属機関及び人数

  • さけます関係研究開発等推進特別部会−さけます研究部会  :19機関 72名
  • さけます関係研究開発等推進特別部会−さけます成果普及部会:65機関203名

3 結果の概要

さけます関係研究開発等推進特別部会−さけます研究部会
議題等 結果の概要
1 平成20年度さけます関連調査研究計画 平成20年度における参加9道県の試験研究機関及び水産総合研究センターのさけます関連調査研究計画について、各機関が報告した。水産総合研究センターに関しては、様式0年次計画から、さけます関連38課題の計画内容を一覧にして報告した。
2 研究発表 さけますセンターから、受託研究の「外来サケ科魚類及び遺伝子組換えサケ科魚類導入時に行うリスク評価マニュアルの作成」、交付金プロジェクト研究の「生態系アプローチによる資源管理へ向けた基礎的研究」の2課題を報告した。
3 新規さけます関連プロジェクト研究等の紹介 平成20年度から実施する農林水産技術会議プロジェクト研究「地球温暖化が日本系サケ資源に及ぼす影響の評価」について、さけますセンターから、研究目的や細部計画の内容を紹介した。
4 今後のプロジェクト研究課題等の検討 事前に出席機関から具体的なプロジェクト研究課題の提案がなかったため、地球温暖化関連の情報交換を行った。まず、水産総合研究センター業務企画部から、平成20年7月に策定された「水産総合研究センター地球温暖化対策研究戦略」について情報提供を行った。また、日本海の海況を数値モデルで予測する「日本海海況予測システムJADE」について、日本海区水産研究所から情報提供を行った。

次に各機関から、さけますに関連する温暖化の兆候・温暖化への懸念や対策等についての情報交換を行ったが、温暖化の懸念はあるものの、具体的な兆候はほとんど見られていないとの報告であった。今後の対策に関しては、各機関とも予算が厳しい中で新たな課題立ては困難な状況にあることから、各機関が実施しているモニタリングから得られた関連情報を共有する必要があるとの共通認識に立ち、さけますセンターが当該情報の収集・共有方法について、次回の研究部会開催までの早い時期に提示することとした。

5 その他 本年度のサクラマス分科会の開催について、分科会代表世話人から、これまでの検討状況(経過報告)を説明し、9月下旬から11月中までに新潟県他の候補地にて開催することを案内した。

 
さけます関係研究開発等推進特別部会−さけます成果普及部会
議題等 結果の概要
1 課題報告
  1. これまでの耳石温度標識魚から得られた主な知見
     さけますセンターから、沿岸及び河川で再捕されたサケ耳石温度標識魚の解析結果により、個体群毎の稚魚の移動経路、親魚の産卵時期と回帰時期との関係等の知見を報告した。
  2. サケマス資源の状況
    1. 北太平洋におけるサケ資源と海洋環境
       北海道区水産研究所から、本年6〜7月に中部北太平洋及びベーリング海で実施されたサケマスのモニタリングの調査結果について報告した。
    2. 日本系サケの資源構造
       さけますセンターから、平成19年度におけるサケの回帰状況について、区域別の回帰数や年齢組成結果及び本年の全体的な回帰の見込み等について報告した。
  3. トピック情報
    1. 欧州におけるサケ市場
       中央水産研究所から、水産物需要が増加傾向にあるEU諸国のサケの需要や市場規模等について報告した。
    2. 秋さけ遊漁料徴収の論理
       中央水産研究所から、北海道におけるさけ遊漁の実態や海面における遊漁料徴収施策に係わる問題点等について報告した。
    3. 日本海に回帰するサケの旅
       日本海区水産研究所から本州日本海の河川に回帰するサケの回遊経路や地域におけるブランドサケの利用状況等について報告した。秋田県関漁業生産組合から「地球温暖化によるサケへの影響及び対策」の質問があり、本部業務企画部から「水産総合研究センター地球温暖化対策研究戦略」を説明した。
2 本特別部会及びさけますセンター業務に対する要望及び意見交換
  1. 事前に提出された要望及び意見への対応
     岩手県水産技術センター、宮城県農林水産部、石川県水産総合研究センターから、a)予算も厳しいため連携して調査研究できる枠組みの確立、b)各機関のサケ標識放流関連データ等の一括管理、c)温暖化対策に向けた海洋環境調査の充実、サケ親魚のDNA解析についての要望が出されており、さけますセンター各担当部署から、a)さけます関連で関係道県と農林技術会議競争的資金1件、交付金プロ研2件を実施中であり、今後も「さけます研究部会」の活用も図り連携を強めること、b)各機関実施の標識放流計画及び問い合わせ先の一覧を当方が取り纏め情報提供すること、c)本州のサケについても遺伝的構造を調査中であり、石川県分も標本採取し解析中であること等の回答を行った。
  2. 当日会場で出された要望及び意見への対応
     (社)北海道さけ・ます増殖事業協会、山形県鮭人工孵化事業連合会から、a)日本海側のサケ資源低迷の要因と今後の取組策、b)本州日本海のサケについて、耳石温度標識放流調査の拡大の要望が出された。さけますセンター各担当部署から、a)考えられるサケ資源の減少要因を説明し、新たな取組として、大河川の上流域の生産力を利用した放流手法の検討及び天然産卵をも活用した再生産管理方策の検討を行うこと、b)本州では効果的な放流時期とサイズを把握するため、耳石温度標識放流調査を開始すること等の回答を行った。

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さけます関係研究開発等推進特別部会
「さけます成果普及部会」議事次第

  1. 挨拶
     主催者:水産総合研究センター経営企画部長 川村 始
     来賓:水産庁増殖推進部栽培養殖課長 大角 亨
  2. 課題報告
    1. これまでの耳石温度標識魚から得られた主な知見
       
      さけますセンター技術開発室技術開発係長 高橋史久
    2. サケマス資源の状況
      1. 北太平洋におけるサケ資源と海洋環境
         
        北海道区水産研究所主任研究員 福若雅章
      2. 日本系サケの資源構造−平成19 年秋の回帰状況から言えること−
         
        さけますセンター技術開発室資源調査係長 高橋昌也
    3. トピック情報
      1. 欧州におけるサケ市場
         
        中央水産研究所(さけますセンター海区水産業研究室長) 清水幾太郎
      2. 秋さけ遊漁料徴収の論理
         
        中央水産研究所水産政策研究員 富塚 叙
      3. 本州日本海に回帰するサケの旅
         
        日本海区水産研究所調査普及課長 清水 勝
  3. 本特別部会及び当センター業務に対する要望及び意見交換

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